詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
いつでも僕等は暴風雨吹き荒れる日々の中
鳥かごに閉じ込められたカナリアみたいにその美しい翼で飛べるのに自由を奪われて飛べずにいる鳥みたいにしまいには飛ぶことをおそれていたからちょうどいいとまで思ってしまった大馬鹿者
翼は無意味な飾りか
いつからかそんな自分に成り下がったのか
プライドは捨てたのか
旅の途中だったはずなのに…
いつから旅をやめてしまった?
いつ旅は終わったのか?
誓いは嘘だったのか?
旅はまだ終わってなんかいやしない
わかってるはずなのに
だけど…だけど
葛藤と焦燥に囲まれて喧嘩してる二つの心がこたえを取り合いしてる
旅を続けなくちゃ
そんな思いと
もともと自分から進んではじめた旅じゃないからやめたっていい 自由なはずだ
その二つの思いで迷ってる
僕は一体どちらが決めるのか
きっと明日の僕でもわからないだろう
そのこたえはきっと日々のずっと向こうの僕しか知らない
今の僕からじゃ決められる予感すら感じられないけどどちらかにいつか決めるのか
今の僕の運命は遠い未来の僕の手にかかっている
全てはその選択ひとつで決まる
イエスをとるかノーをとるか 赤をとるか青をとるか右か左か
そんな単純な問題じゃないし
選択肢は無限にもあるから
すぐに決められるわけじゃないんだ
きっと永遠かかっても決められるかわからないくらいの問いかけだ
そんな中 いつも降り注ぐ質問に疲れ果て
いまだこたえの出せない質問に埋もれてあえぎをもらす僕がいる
ほらここにいるよ
聞こえるか?
未来の僕よ
天井に叫んでる
精いっぱい…
暗闇に光は咲くかな
閉じた扉は開くかな
見えかけた星はどこに消えたの?
ギブアップした方が正解だという道もある
積み上がる問いの中 頭を抱えたったひとつの答を出すのにも一苦労なのに僕は自分を信じることすらままならずに。
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