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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4011] 愛してるが言えなくて
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕がいつも君に伝えたいことはほんの一言だけ その一言に今まで何時間も何日でも命を懸けてた
だけどその一言の中には大きな意味が込められているんだ
君はその一言で僕にどんな言葉を返してくれるかなあ 予想もできないよ

希望と絶望の狭間で僕の心は生乾き
ぬれているような乾いているような曖昧な心だ

気をつけてないと聞き逃してしまうような小さな言葉
たった一言
愛してる…
それだけなのに
なぜだかいつも言えなくて日々をドブに捨ててる

簡単な言葉ほど
大切な言葉
簡単な気持ちほど
伝えにくいのさ

人をばかにしたり
人を傷つけたりする言葉はこうもうまく言えてしまえるのに
どうして愛してるごときが言えないのでしょうか…?

つのる気持ちだけが日々ふくらんでく
いつか僕の心じゃしまいきれなくて破裂してしまうよ

きっと伝えなくちゃならない言葉なのに
宇宙の神秘を抱いたような心には届かない理屈で

愛してる…
ただ伝えたい 返事が思ってるのと違っても
いつも いつでも
君の姿を見かけても切なさだけが体中を走り抜けるだけ
満月の明かりさえさびしく見えてしまう
そんな自分に情けなさをかいま見ても
自分のばかさに気づくだけ ばかさ加減に呆れるだけ

愛してるが言えなくて
愛してるさえも言えなくて

もうしょうがないよ

今日も言えない…
僕の心にはまだ不安がひしめき合ってる
願い通りにはならなくても言ってしまったほうが今よりずっと楽なのになんでかな

愛してるが言えなくて
愛してるすらも言えなくて

日々だけが流れ星のように颯爽と流れてく
そう思う今日も
またひとつ破滅へのカウントダウンに近づいた。

2009/04/27 (Mon)

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