詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
今日は一秒すら笑えなかったよ
泣きたくなるような事ばかりだったよ
重たいだけの時間を積み重ねて目を背けたくなるような現実を僕はまばたきもせず眺めていた
流した涙は折り重なって空を燃やすあの夕暮れに混ざってなんだかにじむんだ
悲しみ 喜び せつなさ すべてがもう戻らない彼方へと消えていく そしたらただ涙がこぼれただけ
きっとこたえなんてないんだろう?
笑えようと笑えなかろうと今日は終わり明日がやがてあらわれるから
日が沈めば
日は昇る
ただそれを繰り返していくだけのつまらない連鎖が続くだけ
生きていくことが正しいことなら生きていくことを選んだ人は皆正しい選択をした人なのか
今 考えていたんだ
夕闇 せまる景色を見ながら 部屋の中
うずくまりながら
笑えなくても笑わなくても明日にはなんら影響しないさ
笑われることはたくさんあるけど僕は人を笑わない、ただそれだけ
無愛想 仏頂面の笑わない太陽 小粋なサングラス掛けている
僕を少しだけ 沈む間際でそっと照らした それは優しさなのか気まぐれなのか
わからないがまあよしとしよう
なんて言ってみたりみなかったりして
僕の一日一日は始まっては終わってく
それの繰り返し 明日もまた退屈の絶頂 憂うつのさなか
吐き気がするような面倒くささがとぐろを巻いてる
ぐるぐるぐるぐる
不安はないけれどただひとつだけ もう人生に飽きてきた
若いのに まだ始まったばかりなのに
なんてお早い事だろ 満潮の兆し この胸に押し寄せる倦怠感
口ずさむ歌は歌い飽きた歌
吐き出す溜息は生暖かく
あくびも生あくび
すべてがいよいよ狂いだした
そんなとき神様は救いをくれるのか
くれやしないだろ
わかってるんだ
幸せなやつだとあんたも笑うのか…
僕は今 悲しい幸福の中にいる。
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