詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
傷つきたくなくて
嘘や言い訳で誤魔化して
気づいたときには
傷つくよりももっと悲しい現実になっていて
心には嘘や言い訳を重ねるたび
孤独という重石が嵩んでいく
人は悲しみを背負うたび
心に無意識のうちに逃げ道を作っている
それは悲しければ悲しいほど複雑な道を作る
孤独という名の長い長い迷路を作る
気づけばそこは
誰もいない孤独な世界で
見渡しても入り組んだ迷路が続いているだけで
誰かの話し声も街の騒音も届かない
悲しい世界
自ら作り 自ら迷い込んで出られなくなってしまった
出口すらない孤独な世界
僕が望んでいた明日と
君が望んでいた理想は
大きく違っていたみたいだ
溜め息とあくびの繰り返しに退屈という重石を乗せる
その中で見つけた
光は果てしなく遠い場所にあり
届かないことを悲しんだ日は過ぎ
また僕は孤独な世界の中
見つけた光に手を伸ばそうとしている
傷つくと分かっていても
独りではいられない
この震えを止めるため
僕は傷みを重ねていく
一時の安らぎを求めた...。
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