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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4102] ラベンダー
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


心あらわれるような恋をした 恋をしたんだ
君にある日恋をした 恋をした この恋は恋をしたその日から僕にとって大切なはじまりの日になる
百年 ううん 千年経っても治らない風邪にかかって
いつまでもいつまでも下がらない熱をかかえた

まるでそれは終わらない夢のようさ
僕を永遠に君は目覚めさせないつもりか

ラベンダー 心いやされる心地
恋のやさしい香り
こんな偏屈な僕までもを恋に落としておきながら君はまるで当然だわという顔

僕はもう君の虜さ
かなわないや
君のその迫力には

せつない恋のそのまた向こうには君のような人がいる
果てしない孤独にもいつか終わりがくる

君のまばゆい光で僕の日々は裸になる
照らされて
何もかも
見透かされて

溶け合って
いつか
混ざり合って

全ての日々を裏返すような驚きが僕を待ってるから走り抜けてゆくよ 時の川の向こう側へ

ラベンダー畑で君が手を振る 麦わら帽子にワンピースを着て
君が笑う 君が笑う
僕を抱きしめてくれる

それこそがラベンダー
君の名前だよ
紫色の幸福がそろそろ熟す気配
もう恋は熟した
収穫しよう
かぶりつこう
もぎたてを一緒に

禁断の愛を
禁断の果実で
証明しようか
お姫さま 姫君。

2009/05/15 (Fri)

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