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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4109] 神さまの完全犯罪
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


長い旅もいつか時を重ね歳を追えば無情に終わる
息を止めてみても職に就かずになにも食わずとも死は人にさだめられたしかるべき運命(さだめ)

だからこそ
僕らはこの夢の中でいつまでも眠ったまま眠りの中で死んでく
目覚めることのない夢の中で死んでく
最初から夢だったんだ
みんな気づかず覚めたとばかり思うけど何ひとつリアルなものなどない
夢のようにはじまり
夢のように終わる
これが人生の形
ただそれだけに感じる気持ちはリアルさをふくんでるのさ

そして何時か夢は終わるだろう
やがて何時か夢はまた誰かに夢をみさせるのだろう
限りある人生という夢をみせる
限りある人生という旅路に出すのさ
命を授ける
意味など
理由など
告げないまま

表ではおごそかに
残酷に
裏を返せば ほら
悲しんだり 喜んだり ある程度自由に生きられる
人により様々だけど
ひとりにひとつ
与えられたこの時間
大切にしない手はない
利用しない手はない

君は夢を
君はなにを求めてる?
死ぬまでに
夢の中でなにと追いかけっこする?

やっと手に入れてもいつかは手放すしかないのに…
悲しい夢だね

でももうおしまいだよ
ただそれだけで始まったり終わったりする時が恨めしい
運命の精神が憎らしい

それでもいつかは終結す

そうなればもう愚痴も文句も言えない
最も汚れのない
真っ白な心持てる
罪も償える
でも悲しい

仕方ないにしても残酷であることは変わらないがやはり仕方ないかそれでも残酷か
きりがないのに繰り返すのは人間だからか

依然と理解できない事ばかり空白の謎
地球という巨大な密室の中で僕らを飼いころす神の一大さつ人
名探偵もお手上げさ
警察も役に立たないさ

だから僕らはやがて悪あがきもむなしくしゃれこうべ お陀仏だ。

2009/05/15 (Fri)

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