詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
いつも淋しいときには気休めだけどブリキの月の光が僕を慰めるように照らしてくれるよ
言葉にならない思いはゆらゆら揺らめいて
明日の不安を僕にちらつかせる
だけどだけど涙は流さない 流さない
僕は負けないんだ
力強く前へ行くよ
向かい風に逆らって
追い風へと変えてさ
いつか淋しいとき照らしてくれるこのブリキの月の光さえ届かない空のずっと向こうに消えていく僕の運命は甘くほろ苦くあるよ 今日も月に照らされただ眠る
見える景色
目の前のリアル
すべては儚い幻
それでもそれでも
いいのさと思うよ
その強さはあまりにけなげで自分の事でも泣きそうになる
泣きそうになる
そんなときでさえ変わらず月は僕を照らす
いつかすべて何もかも嘘に変わるまでブリキの月のつくりものの光に救われていよう
救われていよう
ブリキの悲しみには
ブリキの慰めを
ブリキの癒やしを
与えて
与えて
注いで
僕はいつか本当の姿を取り戻す
こんな生々しい血潮なんかなにもない
産まれる前の透明な透明な姿へ
そうなればもう嘘なんかつけない
罪も犯せない
素晴らしい未来が見えるだろう
今 ある 瞳より透き通った瞳が映すだろう
鮮やかなこの世界より鮮やかな景色を。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -