僕の手すり抜けて解けていくあたたかな君の手何度も何度も叫んだけれど 君はやがて声すら届かないくらい遠くなって消えた 後にはただ漆黒の闇が広がっているだけ その中でぽつんと立ち尽くす僕 それからの毎日 僕は女の人を信じられなくなって ただ死ぬのを待つことにした 傷つくのがコワいから あの日を思い出してしまうから 僕はその日から恋愛感情を捨てたんだ。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]