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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4359] 幸せという時間
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


笑ってるつもりでもおせじにも笑えてないそんな日常がだらだら続く 平行線の上を嫌々歩く
ぱっと咲いてぱっと散るような飽きの早さでまた僕は何かをふいにつぶしてしまった
でも自分の首をつなぐことばかり考えるよりいっそ深い闇に身を投げ出す覚悟で危ういまでに生きていきたい

涙のしずくがほほを伝う
まるでそれは大好きなあなたがいつかくれたキスのように
やさしく肌をすべる

もういたずらに笑うことはしたくない
うそをついてまでも涙を 悲しみを 偽るくらいなら 僕は全てに逆らって泣くから
神様 そのようにね

心に咲いた一輪の花
求めた色に色づいた
フラワー 少し微笑む
フラワー 明日も僕に

窓際のフラワー それより綺麗なものが今ここにあるよ
それは両手で目隠しをして誰ーだ?っていうおちゃめな君さ
僕はそっとつぶやく
決まってるよ…僕が世界一愛してる君だよ
少し大げさかなあ
いやそんなことはないはずだ

フラワーは心の中で僕に笑いかけているよ
黙ったまま多分ほほを赤くした君の顔浮かぶから僕はその少しの空白の数時間の幸せを楽しんだ

君の手で閉ざされた暗闇の中で何故か見えた光
それは きっと
いつか僕が見たのと同じ光
あの日空の下から遠く夢みてたのと同じ未来

流れていく単純作業の中で見て取れる幸せがほら子犬のようにね無邪気に笑ってる

幸せという時間が心に光を差したから僕も心から笑ってる

ありがとう
ふざけんなよ
罵倒し
感謝もし
疲れて
倒れるように
眠った
そんな一日の中にそっと輝きを放つ時間
それは明日を生きる活力
僕はきっと幸せなんだなあ

だって だってさ
こんなに 今笑えるから 明日 泣いちまうかも…なんて不安も余所に笑えるんだ
今が楽しければあとにひかえた涙も関係なしに無神経になれてしまえる 誰も。

2009/07/16 (Thu)

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