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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[4401] ひとりにひとつのラブソング
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ひとりよがりなラブソング たまには歌ってみたいよ
誰かに 歌ってみたいよ
ボクならキミって呼ぶような人のために徹夜してつくるんだろうね

「世界一、愛してるよ」なんて聞くだけで恥ずかしいキザな言葉も詞の中に込めてボクは歌をつくるんだろう

誰にもキミって人がいる人ならば心にひとつもっているラブソング

ひとりにひとつのラブソング

心の中で消音で流れています
ただそれが他人には聞こえないだけだ
だから他人は他人の愛をバカにもできる
愛し合う二人にだけ聞こえるラブソング
あなたには聞こえますか?
いつか聞こえるといいね

ひとりにひとつのラブソング

歌える日が来れば
詩を捧げる人と出会えればひとりよがりなボクにも歌える日が来るだろう

静かな雪の舞い降る冬の夜
祭りのざわめきが心地いい夏の夜
虫の鳴き声に月がきれいな秋の夜
夜桜 咲き乱れ あたたかな風が吹く春の夜

はじまりも
終わりも
あなたと
あなたで
二人

そんな人に出会いたいなあ
そしてその人に歌いたいなあ

ひとりにひとつ
歌えるはずの
ラブソング
ボクには意味があるのかな 歌えることなどできるのかな

気配は未だない
それでも信じる未来
それでも待ち続ける恋
それでも探し続ける旅
愛をただ
優しさをただ
お腰にぶら下げて
ボクは悲しい桃太郎
でもきっと信じていればやがて誰かと出会い恋に落ちるだろう
信じるんだ ボクよ
死ぬにはまだ早い
あきらめるにはまだ若い

歌える力ならずっと消えないはず
だから心配せずに続けよう この旅を

ひとりにひとつのラブソング歌えるその日をひそかにめざして寒さにふるえる日も暑さにうなだれる日もなんだか悲しい夜も隣を見て泣きたくなるときもボクは何かを信じる
探してる愛はきっとみつかると。

2009/07/26 (Sun)

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