詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
人の心の中にある数え切れない幾多の感情
その中で僕たちは身を潜めるように生きているんだ
憎しみと欲望はどんなことがあろうと尽きることはなく在り続ける
誰かを愛せば
そこに愛情が生まれ
長年の歳月の中で
また新たな愛を求め
嫉妬に狂った女は憎しみのまま裏切り者を殺めようと試みる
人は貪欲で身勝手な生き物だから
時に欲望に操れて
自分を見失い
取り返しのつかないことをしてしまう
繰り返される欲望と憎しみの悲しい結末
傷つくと知っていながらも
今日もまたまた一人また一人と憎しみのまま蠢く哀れな影
血を浴びた手が震えている
冷たくなった心が泣いている
濁ってしまった瞳が涙を流す
後悔の念がそこに生まれる
手遅れだと気づいてしまう
欲望の果てにたどり着く先は孤独か絶望しかない
きっと誰もが知っているだろう
それでも人は悲しいものでそれと引き替えに欲望のまま生きようとする
なぜなら絶望に頼るほかないほどに誰かを欲しているから
自分にふさわしいと思う今を求めているからだと思う。
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