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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[485] 青春の陰り
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

まだ心も姿形も成長仕立ての僕
大人でもなければ子供でもない微妙な位置にいるひとりの少年
時は流れ
僕はいつしか大人になっていた
あの頃夢見てた憧れも手の届かぬまま
とうとうここまできてしまった
人は生まれて
死ぬまでの間に
どれだけの悲しみと喜びを繰り返すのか
誰も知らない
誰も知ることはない
振り返るそのときまで
思い返すこともないだろう
でも時々思うんだ
あの頃夢をもし諦めてなかったら夢は叶っていたのかと
まだ心に残る大人になりきれてない幼心がそう思わさせる
何歳になろうと僕は僕でしかなく
何度となく繰り返す
永遠の問いかけ
答えのない問いかけを何度となく繰り返す自問自答

青春の曲がった背中に潜む光と影
理想と現実の厳しさを知る
叶わないと知りながらも追い求めることに意味があると
お偉方はいう

そうして青春の曲がりくねった坂道を上ってきた
これからは下るだけの坂道だ
そして僕は思い出すんだ
あの日の後悔と夢を抱いた希望に満ちあふれた日々を
何一つ変わらぬ世界で大人への一歩を踏み出すんだ
仲間や家族の光を背に宿し
ラストスパートへ歩き出すんだ。

2007/02/06 (Tue)

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