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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[524] おぶってあげよう
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

まるで赤ん坊をあやすみたいに
とても 小さな小さな声で
でも しっかりとした声で
僕は言う
『うまくは言えないけれど君は僕にとってこの世で一番大切な人なんだよ。それだけは忘れないで…』

君が迷ったときは
僕は迷わずすっ飛んでいこう

僕のこのなよなよした背中だけど
君をおぶってあげられるスペースなら
無限大にあるのさ
だから ほら
遠慮せずに
僕に全部 全部
預けてごらん
僕の全部 全部で
君を守ろう
僕の全部 全部で
君を愛そう

お返しは求めない
僕は飽くまでも
あいつと君の
キューピットだから
それでもたとえ君が僕を 君が僕を選んでくれなくても
僕はやりかけの仕事を投げ出すような
男じゃないってことを態度で示すよ

だから
君は今夜だけ 今夜だけ
一夜限りの楽しい夢を見させてあげよう
お散歩へ出かけよう
許されない恋路に行き着くとしても
君が望むというなら
僕は… 僕は…。

2007/02/17 (Sat)

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