詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
ある日の夏の夕暮れ陽射しの照りつける上り坂
君と二人自転車を転がしながら
他愛もない話に花を咲かせる
麦わら帽子 白のスカート すらっとした細い手足 栗色の澄んだ瞳
キレイなオレンジ色に染まった空 今でもあの日を覚えてる
君と上ったあの坂道
時間も忘れ見入ったキレイな夕焼け空
どれもが僕にとってきらめく大切な思い出
だけど今では思い出すだけ
言えずに終わった愛の言葉
悔やんでも悔やんでも悔やみきれない
だけど悔やんでも悔やんでももう遅い
僕は一人 ふいに思い出のあの場所へ自転車を走らせる
あの日君と見た夕焼け空とあの頃より少しだけ伸びた背丈
ただこうして思い出に浸る
誰を待つわけでもなく
ただ一人 木漏れ日の中へ
いつの間にか 夕暮れを迎え
一日中 この場所でかえらぬあの日を一人懐かしむ。
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