囂々と吹きすさぶ 暴風雨の中男は一人自転車に乗って家路を行く 向かい風 横殴りの雨空を覆う雷雲 車輪は重く押されてばかり 押しても押しても引き戻される 仕方なしに風が弱まるまで立ち往生 いつになれば風よ弱まるのか いつになれば雨よ止んでくれるのか 空を見上げて 私は一人そう想う。
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