詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
夏の日の向日葵
すゞやかな風に揺れて
陽の光で瑞々しく咲き誇る
貴女の乳白色のスカートが揺れる
とれたての野菜にかぶりつく
縁側で君と二人風鈴の音を聴く
夜になったら花火をやるんだって
線香花火どちらが早く落ちるか勝負するんだって約束した
日が暮れて空が暗くなった頃
貴女と庭にでて花火をする
結局勝ったのはあの子
負けてしょんぼりする僕に君は言った
『もう一回やろう』って…
遠くの方で花火がはじけた
僕はうたた寝をしていたようだった
眠りから覚めたら
今のは夢だったってことに気づいた
窓の外で花火が上がる
僕は団扇で扇ぎながら小さく呟いた
『夏だねぇ…』。
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