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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[692] 回転木馬
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


木馬は廻る
木馬は廻り続ける
私の心の中で廻り続ける
木馬にまたがったもう一人の僕が
道化衣装に身をまとって
口には真っ赤な口紅を塗りたくって
私に優しい言葉で語りかけてくる
その優しげなピエロスマイルの裏には
絶望に誘う為の周到な思惑がある事
私はいつもそれを知っていながら
ピエロの口車にまんまと乗せられてしまう
それは私の心の弱さがそうさせる
私自身の至りなさがそうさせる

そして
木馬は廻る
木馬は廻り続ける
優しい口調で優しい言葉をささやく
ピエロを乗せて
私をあざ笑うかのように
ピエロはニッコリとスマイル
味方を装って裏切る裏切り者の笑顔だ

木馬は廻る
二人の道化師を乗せて
道化衣装に道化化粧をした
私と、正確には
私の陰を乗せて
木馬は廻る
くるくる廻る
くるくるくるくる廻る
目が回るほどに
気が狂うほどに
廻り続ける。

2007/03/15 (Thu)

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