詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
星の瞬く夜に君を誘ってドライブ
助手席で眠る君はとてもきれいで
僕の胸はこんなにも高鳴っている
夜の静けさに丸め込まれて
無口な僕は自分から口を開く
『どこへ行こうか』と君に聞く
君はおなかが空いたらしく
ファミリーレストランに行くことにした
禁煙席の一番奥
ガラスの向こうは路地で
ちょっと顔を上げたら見えるフルムーン
夜の闇をそっと
やさしく照らして
僕に勇気を与えるように…
注文したのはありきたりなオムライス
君に言えないこの気持ちは
降り出した雨のせいじゃない
勇気のない僕が悪いのさ
わかっていながら
言えません
そして今夜も
言えずじまいでサヨナラ
見上げた夜空に
月一つ
雨はもう弱まって
二時頃にはもう
止んでいた
言えず言われずの恋は
まだまだ続きそうだ。
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