詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
夜を越え朝を待つ
長い長い夜を飛び越えて
僕は今朝にいる
そうして明日も明後日も
朝と夜を繰り返す
それがたとえ人生最後の日になるとしても
何ひとつ変わらずに
朝と夜を繰り返す
夜を越え朝を待つ
薄目で見上げる夜空に星が流れてく
それはもうゆっくりとのんびりと
時間は少しずつ少しずつ
空を朝の色に塗りつぶしていく
それはもう瞬間的に疾風のように
大人への塀の上を歩く僕を大人にしていくだろう
そうして僕は
夜を越え朝を待つ
気だるい朝も
寝苦しい夜も
食いつなぐために
僕は今日も朝早く
稼ぎに出る
一抹の不安と
一抹の希望を
胸にひそかに抱いて。
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