ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > たとえるなら…

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[897] たとえるなら…
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

たとえるなら…
それは愛する家族との暖かな団欒
たとえるなら…
珍しく空いている帰りの電車の窓から見る夜空を泳ぐ月
たとえるなら…
あなたが見せるやさしげな笑顔と僕を心配そうに気遣う言葉

きっと
愛とはそんなもの
そんな些細な暮らしの中にあるもの
気づかずにいた
自分の愚かさ
気づいたときの
自分のにやけよう

そして今日も
そして今夜も
僕は愛のもとへ
まっすぐに家族のもとへ
帰るのだろう
それが
家族に対する
愛する君に対する
ささやかな恩返しなんだろうな

只今と同時に
ドアを開ける僕を
迎えてくれる
子供たちと
『お帰りなさい』と
言ってくれる
君のその一言の為に
僕は帰るのだろう
家族という
暖かな屋根の下
寒い冬の日の雨の夜も
その暖かな
お帰りなさいの一言を聞けば
たちまち心が暖まるから
だから僕は帰るのだろう

たとえるなら…
幸せとはそういうものを言うのだろうな。

2007/04/08 (Sun)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -