詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
真新しいシャツの袖に手を通して
いつもよりも早めに出たそんな朝
道行く人に挨拶を
それがたとえ犬猫でも同じ様に挨拶を
礼儀正しく慎ましく
そんな人に見られたいわけじゃないけど
僕は挨拶をする
何故か挨拶をする
昇る太陽にも
ゴミ袋を漁るカラスにだって
ちょっと嫌みなお隣さんにも
僕は挨拶をする
習慣的な挨拶をする
少しでも一日が気持ちのいいものでありますように…
そう願いながら
僕は挨拶をする
必然的に挨拶をする
そして二度と会うこともない
今日にまずおはよう
そして日が暮れて空が茜色に染まる頃
僕は呟くさいなら。
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