詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
窓の外見える空
いつもと変わらない
果てのない空
何処まで歩けば
夢を手にできる?
そんなこと
誰にもわからない
どれだけ歩こうと
きっと
果てなどないし
夢もみつからない
だから僕は今この場所で立ち止まりながら夢を見る
ひどく散らかったなにもない部屋
目覚めたときには
真夜中の零時
すきま風が僕を冷やす
見上げた空に星が流れていった
どこか遠くで犬が吠えた
僕はひどく落ち込んでいた
誰のせいでもなく
誰のせいにもできない
きっと誰もが持つ
不安感って奴だ
睡眠薬で眠ろうか
自力で寝ようか
迷う僕は今夜も独り
目を閉じて開いて
うつ伏せになって
仰向けになって
立ち上がったり起きあがったりをくり返す
きっと
そうすることで
何もかも忘れたことにする
何もかも過去のことにする
現実からも
夢にからも
追い出された僕は
ただ独り
現実と夢との狭間で夜が明けるのを待っている
睡眠薬の効き目が現れるのを待っている。
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