詩人:木菟 | [投票][編集] |
「水に流そう」
そう、言って何十年前と、同じナイフを光らせた
「知らないよ、違よ」
そう、言う
熟練した技な、だけ、
泣いて見せてくれたけと
やっぱり変わらないね
氷砂糖みたい
報酬は平穏でかすり傷さえつかない退屈な日々か
報酬は絶対的に守られた世界か
生きるためにさ当然さ
拍手するよ、
「水に流そうよ(涙)(きえろよ)」
凄く面白かったなら
楽しんだとしても
日々の、ぶんには足りないのさ
足りないんだ
貴重な遊びだから
詩人:木菟 | [投票][編集] |
するりと 座布団の下に仕込んだ 手鏡
どんなきもち いえいえ しりえません
つくられるまえ空は青々
それとなく なんどかに わけて たにんだから
やれたいいはなちせめたあの日のまま
つめたさと きょうふ あなたはわすれた
ごめんなさい
しあわせになれるとつよく今もしんじるあなたが
恐いです
それとなく
いきるあなたがたがおそろしいです
しんだふり
げきだん
地上でくるくるおどりましょう
灰色のプレゼント二回目はいはいおまえはネズミなんだよ
笑う ワラウ わらう
綺麗に包装されたぷれぜんと のような
憧れの電動式人間
町にあふれたのは 羨ましい正常な役者たのしいの?なにが?
とうさんと かあさんは 働かないのですが 多額の現金
現実をごらんそう言えば平和すぎるにきまってた
仕事なんかない
なのに現金きらきら元気 苦しみはない ほううっと笑い
ふつうのふり 隠したの全部晒してごらんよなんていったら
みんなで死ななきゃならない
綺麗でよく出来た嘘にはもうお腹いっぱい
秘密の場所
宝物があるはずなのに送らない 三段跳び
それでいて 多分泣かない
案外互いにどうでもよい 案外泣かない
甘受が間違い
あの頃はしにかただってわからなかった
側にいる、または大人だってだけで絶対だった
ましてや)
偽者って言われても作り話を作ったものも哀しい偽者じゃないか
やさしくワラウスルスル全部引き離して壊して
スルスル引き離して壊して引き離して壊して
ずっとそうだった
ずっとずっと誰かは笑い続けた
響いて
通り抜けて手鏡
多分きみとおなじ
ね、手鏡、
わたしもびっくりしたのよ
お互いよね
きみを仕込んだ人間の人間は
どんなきもちだったのだろうね
温かい煎茶なんか飲んでいるんだよ
首を締め上げたって吐きはしないんだよ、
手鏡、君は僕に割られたけど
わすれてなんかいなかったよ
聞きたいのだろうから今ここに
首を締め上げても漏れないのだろうから
馬鹿みたいに味わいたいねあったかいお茶
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本当に
誤差を認めないのはよくないのかもしれない
きっと喜び笑っている
まるく柔らかいのは時のおかげ老いのおかげ
心は無かった、その真実を教えてくれ
いや知っているのにね
ううん、貴女の口で刺してほしくて
愛してるから愛してもらいたかったから
最後くらい貴女に殺されたくて
まるく柔らかくしないでよ
まるく柔らかく逃げないでよ
逃げてばっかりずっとずっと羨ましいよ
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人間程 贅沢な生き物
人間は 悲しすぎる
人間に限界があって良かった
一生死なないなんて
それはうんざり
一生消えそうもない生きる毒
笑っちゃうくらい
ほじくり回すその手は淡々とおき直す
必要なかったのだろう
それだけの違いだったのだろう
散らばり過ぎて掴めやしないから
きっと誰かもわたしも知らない
今のこと
あらゆる全ての命を息づかいまでは
哀しいのは苦しいのは壊れたから
壊したくなかったのに無情なまま
描くキャンパスは穴ぼこ
本当はあんな風に傲慢に飛び込んで
信じてみたかったな
たまには幸せな優しい夢を
目が乾く
なんだか頭が詰まる
嘘がない世界だって
笑わせるなと
言う
できたら嘘は大切だって
目覚めた時から教えてほしかった
真実なんの役にたったのだろう
信じればモクモクと増殖して邪魔になっただけ
耳の奥
投げ捨てた冷たい貴方の声が残ったまま
あの日のまま
なにも拾うものはないんだよ
抱き締められなかったイキモノが一匹
途切れた暗闇に一匹
その日から夢、の中のよう
そう
見たくないねこれ以上
これからは鈍感に傲慢になりたい
ぞっとするくらい
気づいたら
教えてくれたように冷えきる冷たい心じゃなきゃ生きていけないこと
教えてくれたように
優しさや愛は別売りになります
説明書は読めなかった頃気づかず無邪気過ぎ罪、積み過ぎて
積み過ぎて落ちてきて現在地で複雑骨折
神様おやすみなさい
お大事に
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出会わなければ良かったと
思っている
生きてるくせにたやすく吐けそうにない
嘆きだけれど
思ってしまう
そして
思われたり
思ったり
ちゃんと目が見えなくなって
涙も返れない厚い扉の中
くだらない
ひらひら舞って
強い君寄り添って眠る
黄色
きいろ
頭痛
詩人:木菟 | [投票][編集] |
僕の彼女は本当を書きません
つまらないからです
そもそも無いからです
ならば出鱈目な詩をと眠りこけます
僕は殺してしまいたくなります
なんていうのも彼女みたく出鱈目です
彼女が起きるまでホットケーキを焼いて待つ月曜日の深夜一時半
多分3時22分に気だるく目覚め
何も言わず温めなおし差し出す予定さ
手のひらサイズのまん丸な僕の心です
ぼんやり。しながら食べてその事すら忘れて一緒に眠ろうね。
詩人:木菟 | [投票][編集] |
どんどん
忘れていってる
どんどん
繋がらなくなっていく
だけれども
涙は嫌いです
嫌いじゃないのだけど
涙じゃないようだからです
一体私は
一体人は何処にいるのでしょう
ところで今日は寒い夜です。
仮面を剥がす必要はないの
ずっと離れられないから
だから鼓動を聞かせてね
憎んだけれど
憎んでいないよ
時に理不尽に憎むけれど
望むよ
共に終えるような事
たくさんの鼓動が散らばってそれぞれに守り抜き守られ愛されている冷たい夜です。
夜空の名も無い星よりか弱い僕らです。
詩人:木菟 | [投票][編集] |
それらを愛すけど
それらには何もないから
世界には何もないから
もし透明人間になれたなら
本当に見たいものは決まっているよ
いつかの日の笑顔だ
心だ
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だんだん割れていくのを目の前に
音を耳に
だけど安堵
「もう眠っているの ?」
わたしはわたしに聞いた
多分 悪い夢を見ること少なくなる
足を水浸しに
冷たい風と震えながら戯れた
あなたの言葉があるなら
生まれてくるなら
大切なこと忘れないでいてくれるなら
わたしは言葉を無くしても構わないんだ
いいんだ
割れていく音を聴きながら
砕け散った小さな破片をひとつ
じっと見つめて
ちょっとだけ
ちょっとだけ、だよ
でもそれだけもあれだけも嘘じゃない んだ
所詮 儚い 夢ですが
それでは さようなら