詩人:あいく | [投票][編集] |
道理にかなって
はじめて行動せよ
もっともです
それでも
無理は承知
やるしかねぇ
って時もある
理屈じゃないんだ
ハートだよ
って時もある
だから
人ってもんは
面白い
だから
人ってもんが
好きなんです。。。
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あまりにも
天気の良い夜
満月の夜
月が綺麗に
見えすぎて
月が丸でなく
球に見えて
本当に丸じゃなく
球に見えるのだ
空にあいた
穴でもなければ
空に描いた
絵でもない
そこにアル
球なのだ
宇宙の只中に
浮かんでいる
強烈な存在感
なのに危う気で
あの球は
どうしてあそこに
浮かんでいるのだろう
そう言えば
僕もそれと似た
球の上に
立っているのだ
宇宙の只中に
浮かんで漂っている
こんなにも不安な
球なのに
なぜか安心する
球なのだ
僕もその球と
一緒に宇宙の
只中に浮かんで
いるのだな
落ち着かないけど
悪い気もしない
ヘンテコな気分
特にもう
言葉も無いので
最後に
きゅー。。。
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唐突やけど
ガンノスケの
裸の大将の
OPテーマ曲
あれ聞くと素で
ジーンとすんねんけど
わいってアホで
単純やからかなぁ
そいでもさぁ
ちょっと歌
思い出してみ
野に咲く花のように
生きていきたいって
思うでほんまぁ。。。
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その若い郵便配達員は
これから配達不能処理される
一枚のハガキに目を留めた
官製ハガキではない
手製のハガキ
宛名には郵便番号も住所も無く
ただ送り先の男の名前と
差出人も女の名前があるだけ
行くも返すも成らぬハガキ
善く無いとは思いつつ
文面をみると
『「とても世に
ながろうべくも あらぬ身の
かりのちぎりを いかでむすばん」
先だってのお申し出の件
かようにお返事申しあげます
わたしも何時かは
あなたの家の庭に咲く
竜舌蘭の花を供に
見上げる事も夢見ましたが
花が咲くにも誠を知るにも
相応の時が必要でしょう
このハガキが届く心ある事
願いつつ』
ハガキに心があっても
宛先の住所無しじゃ
届け様も無いな
配達員はそう思いながらも
何故か酔狂交じりか
そのハガキを配達鞄の
奥に押し込めたのだった
つづく。。。
※作中の和歌「とても世に〜」は楠木正行の歌を引用してまふ
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(−上−見てから見てね!!)
それから三十年程の
月日がすぎたが
その郵便配達員は
歳はとったものの未だ
現役で配達を行っていた
先のハガキを鞄に
押し込めたまま
そんなある日
配達員は不思議な
光景を目にした
とある家の庭先に
なにやら奇妙な植物が
太い茎を伸ばし
屋根ほどの位置に
これまた奇妙な
花を咲かせている
つい近々まで
そんなもの影も形も
無かったものだ
通りがかりの人の
噂するに聞けば
あれが世に言う
竜舌蘭であるのだと
配達員はハッとして
鞄の置くから古びた
ハガキを一枚取り出した
見れば花の咲く家の
表札とハガキの宛名は
一致するではないか
もしやと思い
配達員は意を決し
その家を訪ねると
つづく。。。
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(−中−見てから見てね!!)
花の咲く家から
出てきたのは
五十も半ばの頃か
初老の男
古びたハガキを見せ
宛名差出人に憶えは
ありませんかと問うと
初老の男は目を丸くし
これはわし宛てだ
と答えた
初老の男はしばし
ハガキを食入る様に
見つめていた
そして頭上の花を
見上げてポツリと呟いた
「わしは貴方の病の事は
知っていたよ
それでもなぁ
いや花が咲いた今だから
わかるのかなぁ」
初老の男は少し潤んだ目を
グイと袖でぬぐうと
配達員に
有難う郵便屋さん
と言った
配達員も一つお辞儀をして
その場をはなれた
事情を知りたくも無い
と言えば嘘になる
私に少しでも
歌の心得あれば
思わぬでもない
が私の仕事はここまでだ
配達員はまた次の
配達先に向かって行った
お終い。。。
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「溺れる者は
藁をも掴む」
僕は藁です
溺れる人を
助ける事も
救い上げる事も
ままならぬ
頼りなき
か細き藁です
でもせめて
溺れる人の
掴んで握った
そのこぶしの
隙間くらいは
埋めてあげましょう
もし藁より
頼るものが
見つかれば
どうか藁などは
うち捨てて
そちらを
掴みなさい
藁を惜しんで
決して機会を
逃さぬように
それまでは
とりあえず
何も無いよりは
ましでしょうから。。。
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「押して駄目なら
引いてみな」
そいつは
ノーサンキュー
引き倒しは嫌い
寄り切りが好き
特に豪快に
押して駄目なら
もっと押す
それでも押す
押して押して
押しまくる
ただ直向に
不器用でけっこう
相撲に限らずね。。。