その丘に秋桜が千本咲いていたとしても私わその花一輪すら摘むに足りぬ男ですさりとてそれが一万本の秋桜であってもやはり私わそうなのでしょうなぜならば私わそれが秋桜である事を知らずそこに在る事すら覚えず在るとも無いとも知れないのに秋桜の花咲く丘の向こうにわまだ見ぬ美しい花が咲いていると秋桜の花どもを踏みしめ蹴散らし歩いて行く者だからです。。。
[前頁] [あいくの部屋] [次頁]