詩人:あいく | [投票][得票][編集] |
青空の
月にマフラーを
かけたいよ
日々日々
一歩遠ざかる夏
日々日々
一歩近づく夏
遠ざかりつつ
尚近づきゆく
季節の輪の中
寒さ深まりゆく
夕にはまだ早い
時の頃合
マフラーに
首を縮めて
家路を目指す
ふと見上げると
東の空には
この時間には
不似合いなほど
くっきりとした
輪郭を見せる
月が浮かんでいて
空は雲一つなく
なのにどこか
冬色めいて月を強く
浮かばせています
やぁそこも随分
寒そうですね
心の内に声掛けて
月に縮める首は
在りはしないけど
私のマフラーを
かけてやりたい
しかし私では
余りに小さい
私のマフラーでは
余りに小さい
それではご機嫌よう
私は再び家路を
急ぐけれども
月は南の空を
目指しながら
夜を待つのでしょう。。。