ホーム > 詩人の部屋 > あいくの部屋 > ITの心

あいくの部屋


[50] ITの心
詩人:あいく [投票][編集]

食事中にIT関係のニュースとか出ると
不意に親父に問われる

「コンピュータにも心はあるんか?」

「あんたの持ってるお箸と同じやで」

「なんでや?」

「あんたが手に持ってるから
 箸にも心が生れる
 ご飯口に運ぶ仕事に燃える
 持ってなかったら
 ただの棒切れにすぎんから」

「コンピュータもか?」

「あんたが嫌いして触らんのやったら
 コンピュータもただの箱やな」

「人の使い方で心ができるちゅう事か?」

「どやろ?ドラえもんとかロボコンなら
 心があるし」

「漫画の話かいな。。。」

と下らない問答をつづける
親父が情報過多の世の中を
揶揄したいのはわかる
がそんな事は問題ではない
問題なのは昨日も寸分違わず
同じ会話をしていた事で
遡れば十数回はしているだろう
老いによるものか
はたまた作為的なものか
計りかねる私では
まだ親父はこえられまい。。。 

2004/12/02 (Thu)

前頁] [あいくの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -