詩人:あいく | [投票][編集] |
忘年会の帰り道
お初天神の露店で
サンタ人形250円の置物買うた
ツレに見せたら落とされた
幸にも端っこ一寸欠けただけの軽症
傷物サンタは私ににつかわしい
なんだろ?この世の中は?
と思った
忘年会の帰り道
阪急電車にゆられてた
芋洗いで息苦しい
見上げた吊り広告には
「愛される技術!!」
の見出しの軽薄雑誌広告
目の前に張られたシールは
「痴漢は犯罪です!!」
の警告シール
なんだろ?この世の中は?
と思った
忘年会の帰り道
駅から家までの
徒歩が寒い
酔いもさめはじめ
見上げた夜空のオリオン座に
白い息を吹きかけた
なんど吹きかけても
夜空が曇ることは無かった
「曇らぬ夜空のごとき心が欲しい」
呟いて詩になるかな
なんだろ?この世の中は?
と思った