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あいくの部屋


[786] 芥ノ寶 アクタノタカラ
詩人:あいく [投票][編集]

子供のころ
ゴミ捨て場で
拾ってきた
御宝は
いつもいつも
いつの間にか
無くなっていた
お母んに聞いても
知らんと答える
人は言う
それはやっぱり
ゴミだったからだろう

今朝の事
不燃ゴミの日で
ゴミ捨て場は
ガラクタの山
そこに一人
登校途中の小学生
ただ一心に
ゴミ捨て場を
じっと見つめる
彼の顔に
はたと気づいた
キラキラと
テカテカと
ピカピカと
輝きに満ちた
その眼(マナコ)
彼の眼を通せば
いかなる物も
御宝になり得るのでわ
いや
彼の眼
そのものさえ
御宝の様に
思えてもくる

不審者と
思われたくは
無いので
程々その場を去る
彼が芥ノ寶に
手を伸ばす現場は
ついぞ見ること
叶わないのだ
そんな事より
うちの狭いベランダに
長らく居座る
壊れたCRTモニターを
いかにお金を掛けず
処分しようか
今はその事の方が
よほど重要だよ。。。

2008/12/10 (Wed)

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