暁の空に夕日が落ちるころ
忘れられられない思い出達が滲むように去来する
俺の機能で削除が可能なら
残すことなく抹消して
道の彼方を目指していた筈だ
脆さを兼ね備えたリセットボタンは稼働せず
忘れられないまま進もうともせず
果たせずに同居した
いつしかそれは
屈折した妄想となり
ひきよせて取り込んで 自分勝手な甘美に酔う
壊れる様はこれさ
揶揄も罵倒もいとわない
真実の有無も知らなくていい
俺の居住する
俺の世界に
君がいてくれればそれでいい
夢なら覚めないでいてほしい
2010/03/22 (Mon)