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赤坂 菜葉の部屋


[18] 初めての電話
詩人:赤坂 菜葉 [投票][得票][編集]


なぜか切ない
日曜日の夕方は

満たせない欲望に
冷蔵庫さえカラッポ

行くべきか待つべきか
普段通りの優柔不断

ほんとは結論なんて
最初から決まってるのに

躊躇う程に失われてく
希望と時間

うん、決めた!
電話するっ!
彼なら30分で来てくれる

伝えたい事を
頭の中で整理して
噛まないように
何度も復唱して電話を
手にした

「もしもし,,,」

...上手く話せたと思う
あとは待つだけ

玄関に繋がるキッチンに
間接照明の
フロア・スタンドを置いた
暫くすると外で
バイクの止まる音が
聞こえる
あー、なんかドキドキする

玄関のチャイムが鳴った
時計を見たら
電話してからたった15分

スリッパパタパタ
玄関のドアを開けた



「ピザ配達に
参りましたぁ〜」

2009/10/18 (Sun)

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