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明石家3万円の部屋


[87] 不能者
詩人:明石家3万円 [投票][編集]

犬が♂のために
編み物をしてくれる
そんな夢の後で
♀に出会った
人としてのぬくもりを
感じる体温
♂はただ
やわらかい布団に
しがみついてたんだ

幾年過ぎても
隣人の顔も
知らないこの街では
明日猟奇事件に
巻き込まれるかも
しれないから
いま♀を抱きたい
これが最後と
いつも思う
もどかしさで♀を抱く
走馬灯の項目には
♀だけを残すよ
なのに
時の歩みや歪みが
♀を壁向こうの
お利口に
連れてっちまった

あんなに
手放せなかった
可愛い手は今
だれの手に
まるで勝利を逃した?
掴めなかった♀を
ウナギのよにヌルっと

飛び立て♂の‥
‥ものなんてない
もぎたて♂の‥
‥桃なんてない
つい立て♂の‥
‥性なんてない
おっ立て♂の‥
‥ビッグビッグタワー

2005/06/23 (Thu)

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