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ゆにこの部屋


[145] ダイヤモンドはいずこ
詩人:ゆにこ [投票][編集]

ダイヤモンドのようだって
だれかが言っていた
かたくなに守ってた心の殻

世界は決して
醜いばかりじゃないと
知っていたから
こわかった

この目に映す瞬間に
心が読みとる瞬間に
もしかしたら
濁ってくだけなのかもって

自分の汚さにすでに
気づいてた
見て見ぬふりで
人生を保留していた

ねぇ酔いがまわって
もうやり切れないよ
どうでもいいと
付き返すほどの気力もない

たぶんね
ダイヤモンドなんかじゃ
なかったんだ

だってダイヤモンドなら
傷つくはずがない

本物じゃあなかったんだ

だって本物なら
同じように輝きつづける

贋物はここで
くたばるしかない
どう足掻いてもここで
終わらせるのがベスト。

冷たい言い訳
かさ増ししながら
どうにか今日もやり過ごして

ダイヤモンドはいずこ
明日という未来に
繋げる術を
ただそれだけひたすら
考えながら眠らせて

2015/08/04 (Tue)

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