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アルの部屋


[142] 柚木 凛・物語28
詩人:アル [投票][編集]

《喪失》


…天野は奴らを説得する
つもりだった。
天野、その時
笑ってたみたいだよ?
笑顔を浮かべながら
近付いてくる天野に
逆に恐怖感を覚えて
気がついたら刺していた
と犯人が言ってるらしい
…天野の体格と腕力なら
例え2人相手でも
ワケなかったはずなのに
客を装ったもう一人の
奴に後ろから羽交締めに
されて、いきなり…


わあぁぁあああぁっ…
わあぁぁあああぁっ…
わあぁぁあああぁっ…
わあぁぁあああぁっ…
わあぁぁあああぁっ…
わあぁぁあああぁっ…
………

ユキさん
ごめん…










…なんで

大切な…
…ものばかり…

…あたしから
次々に…
奪い去るの?…

…それに…
なにか…
意味があるの…?
あるなら…
教えて……?



あたしには…もう

誰も…いない…

もう…なにも…

この世界に…

望むものなんか…
ない…

光さんのいない…

…世界なんて…

なんの…

意味もない…

…あたしは…
これから先…

なんの…ために

生きてけば…
いいの?…






もうなんにも…ない

もう…

なんにも…
いらない…







ユキさん…。

2010/06/21 (Mon)

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