詩人:アマネ | [投票][編集] |
「見るな」と翳した手 背けた顔
なんだか上手くいかない
上手く笑えない 上手く喋れない
いつものような
「なんてことないの」が出来ずに
グチャグチャに崩れた泣き顔
君の前だと素直になり過ぎて
顔が作れなくて困る
方言混じりのエセ敬語しか喋れず
何一つ上手く話せない
真っ直ぐな言葉をサラリと言い放つ
君がとっても憎らしい
「俺は好きだよ」なんて
そんな簡単に、でも嬉しくて
グズグズになりながら
アタシは可愛げなく噛みつく
「ウルサイ、黙れ、バカ。」
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形のない「いつか」の約束より
「今」が続いて欲しいのよ
裸になったって
お互いの傷を隠し合った関係で
ねぇ、本当に「今度」はくるかしら?
古風なまじないでもしてみようか
君の手は煙草の匂いがする
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アレもコレも 逝き着く先は同じ 病み
自殺行為とはほど遠い
自傷行為 自慰行為
アナタもキミも 息吐く先は同じ 闇
オーガズムとはほど遠い
記憶と呼べぬ欠けた幼心
傍に居て 傍に居て
一人にしないで
何処へも行かないで
お父さん
異なる形の鍵をあてがい
鍵穴を潰し泣き崩れたって
手を伸ばすほど欲しがりもせず
性の間に間に繋がり感じ
似つかぬものを無理矢理同視
それを愛だと呼ぼうだなんて
そもそも在り得ぬ話じゃないか
それでも続けるの
それでも生きるの
たったそれだけの穴のために
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雨音青く香る頃
あの娘は一人立ち尽くし
君はあの娘の思い出消した
一年経っても同じ場所
傘もささずにいつまでも
約束消えぬとあの娘は待った
「君は居ない」と繰り返し
刻む手首 刻む想い
二年経ってあの娘は18
笑っていたんだ 泣いていたんだ
せめて夢をと19の夏
あの娘は瓶を空にして
君の夢見てまた泣いた
20の区切りも曖昧に
炎を揺らした台所
油にまみれたあの娘は崩れて
「狂えないよ」と火を消した
あの娘は今も抜け出せず
失くした約束 手を繋ぎ
来ないと知ってる君を待つ
雨音青く香る限り
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電話が鳴って目覚めた夜中
弱った君が吐き出した
痛みをただただ受け入れた
「それでもアタシは好きだよ」と
笑って告げた二時間後
君は未だに信じずに
薄ぼんやりと「ああ」と言う
届かぬ場所に居るものの
手放すつもりも更々なく
恋人になど決してならず
友達かすら危ういが
お互い気楽にもう八年
不謹慎とは知ってるが
いつも願ってしまうこと
君の傷が癒えぬよう
アタシに電話をかけるよう
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あの娘は恋愛依存症
恋うて恋われて 乞うて壊れた
彼らは煙草に縋りつく
優しい"ママのオッパイ"代わりに
フィルターくわえて安心を得た
薬に溺れて犯罪者
現実捨てて夢に逃げ
実の子抱いて歩んだとして
次は何処へ行こうというのか
「頼らないと生きられぬなど
縋らないと生きられぬなど
笑止千万 哀れ弱者め」
タバスコ入りのブラッディ・マリー
あおった君の手 震えている
形違えども同じ穴の狢
アタシは言葉に依存して
なぞって消して 抱いては手放す
夜というのは、独りには長すぎる
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深夜1:00 チョコレート
甘い口溶けなど一切無視
緩んだ瞬間 思い出すから
次から次 頬張って涙
深夜3:00 チョコレート
ほろ苦い香りなど感じる間もなく
笑えてた過去 飲み込まないと
か弱い小娘に逆戻り
アタシの魔法 チョコレート
中毒 口内炎 ニキビ
溶かしてよ現実
あの時の方が甘かった
あれからの方が苦かった
されど、チョコレート
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君が「綺麗」と撫でたから
切ってしまった長い黒髪
そのままが好きと君が触れ
化粧で隠した素の心
君が似合うと言った白
捨ててわざわざ黒選ぶ
「好きだ」と君は抱き寄せて
「アタシはそれほど」と背を向けた
姿形が好きなのか
「アタシ」の事が好きなのか
愛想のない猫のよに
可愛気無く目を細め問う
本質なんて変わらないのにね
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死ぬな 生きろ と人は言う
どちらか答え選んでも
どちらの答えも選べなくても
アタシは君を好きで居る
本当は君に「生きて欲しい」と
自分勝手に泣いたって
君が心底好きだから
選んだ未来 受け入れよう
綺麗事だと拒んでも
アタシの言葉 届かなくても
笑えなくても 泣けなくても
話せなくても ぶつけても
君が要らぬと捨てたって
アタシは要ると拾ってやる
何も心配しなくて良い
信じなくても構わない
嫌われたって 呪われたって
変わらずアタシは言ってやる
「アタシは君が大好きで必要なのよ」と笑ってやる
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アタシは強くはないし
なりたくないから
死にたがりにだけ優しいのよ
きっと
偽善者で良いだろ
アタシは望む事だけする
アタシは望まれなくなった子だもの
物と呼ばれたから何だ
要らないと言われたから何だ
何度繰り返されたって
仕方ないじゃないか
オナニー紛いの傷の嘗め合い
いいじゃないか麗しくて
だって君、泣いたもの
否定出来る環境なんて
孤独が足りなさすぎるよ