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アマネの部屋  〜 投稿順表示 〜


[21] もう一人
詩人:アマネ [投票][編集]

世界総てを呪って泣いた
世界総てを愛して笑った

繋げられない二つの記憶
抱きしめられない二つの意識
処方薬で片方殺す

これで「治る」と貴方は笑う

死んだあの子は要らない子
同じ体の要らない子
二人居たって寂しいね
二人居たって悲しいね



命と心 秤にかけて
命を守れと言うのなら
心をアタシに捨てて頂戴
貴方が手本に薬を飲んで
お医者に殺されてみて頂戴

なんて嘆いてみたって

「さよなら
さよなら
ごめんなさい」




ゴックン。

2009/09/17 (Thu)

[22] A
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「生きてほしいと言われる重さに耐えられない お母さんごめんね」



貴女がカレンダーに走らせた文字
絶対忘れません
だけど三回忌には行きません
貴女の言葉を無視して
エゴで泣いてしまうから

Aちゃん、友達になってくれてありがとう

アタシは未だにグチャグチャと
貴女を思い出しては
あまりにいきなりな別れに
「何も出来なかったのか?」と
グルグル気が遠くなりそうで
安い言葉を散らかして
受け入れようと
確かに在ったと
確かに居たと
繰り返さないと怖くなるけど
貴女が選んだ道を信じます
貴女の望んでくれたアタシを生きます

20090918

2009/09/18 (Fri)

[23] 正しさの基準
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アタシは学がないので
麻薬と精神向上薬の違いもわからない

煙草を吸わない綺麗な君なら
上手く理屈だけを受け入れられるように思う



アタシは脳足りんなので
共依存と愛の違いすらわからない

酒を飲まない澄んだ君よ
どうかアタシに教えてくれ





煙草の煙で白んだ部屋には
酒で滲んだ眼には
明けて往く陽の光は眩し過ぎるんだ



ああ、

ウッカリと、

また朝がきてしまったよ

2009/09/18 (Fri)

[24] 加害者の優越
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加害者の優越
彼女は笑い アタシは零した

何気ない会話、一端。

得意気に 当前のように彼女は翳し
アタシは笑み、震える
重なる言葉 逃げる事も出来ず
彼女は 彼女は





笑った

2009/11/14 (Sat)

[25] 窓が鳴る
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留守番電話に伝言さえ残せない
なのにどうして
アタシは君に電話するんだろ
なのにどうして
君は着信を拒否すらしないんだろ

君の「好き」は
いつまで本当に在って
いつから無くなってしまうんだろ
アタシの「好き」は
いつまで君に届くんだろ



不安だよ
風の強い夜はさ

2009/11/14 (Sat)

[26] 要らない
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哲学者の賢い妄想は要らない
詩人の美しい台詞は要らない
占い師の示す導は要らない
先人の間違いない後悔は要らない



どれだけこの世界が素晴らしくとも
どれだけこの世界が美しくとも
どれだけこの世界が正しくとも



アナタの告げる別れだけで
アタシの世界は簡単に崩れてく





だから端から「要らない」という

2009/11/20 (Fri)

[27] 本質
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アタシはアナタの名前を呼ばない
アタシはアナタの名前を知らない
曖昧な熱だけで十分じゃないの



アナタが誰であろうとも
アタシが何であろうとも
燃やせば骨でしかないのなら
服を着る必要はなく
名前を語る必要もなし



少しだけ傷が残ればいい

2009/11/29 (Sun)

[28] 誤作動
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縮こまって守る、隠す 押さえ込めば勝ち
発作、切替、自覚の寂しさ さらに発作
その内の暗転を待てば睡眠
なんて愚かで なんてちっぽけなアタシ

大きなクマのぬいぐるみみたいな愛がいい
そう、〆て¥15000也
きっと だけど
アタシは大きな背中ばかり見るのでしょうね

特別製の普通 誰だって好きになれる
けれど君は 風評と脅迫観念だけで
本質も外形すらわからずに
「美しい」と愛でるようになってしまう
見定められないアタシは もう 降りてしまうわ

どうして割り切れるだろうね
一人として同じ「君」は居ないのに
君はとっても薄情だけど アタシの意思も薄弱
ただ望むままに熱が在ればいいのに なんて
砂糖みたいに きっとそれだって苦しい事
ねぇ、知っているのよ?



アタシは怖い、君よりは。

壊れそう だけど気のせいね
だってまだ「アタシ」で生きてしまっている
助けて と手を伸ばさなくとも
それくらいでは死にたくないくらいにアタシは強か
だから だから 君に会えない

寂しい

2009/12/10 (Thu)

[29] ブランケット
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掴んだ君の手が離れ
夜が怖くて眠れない

毛布の中 匂いを手繰り
名前呟く息白く

君が居ないとこんなにも
夜は暗く 冬は寒いなんて

2009/12/22 (Tue)

[30] とある冬の日
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君の顔なんて忘れた
逸らしてくれない瞳が恥ずかしくて
すぐにうつむいて唸ってた

君の声なんて忘れた
よく通る少し高い声が
誰かと同じアタシの名を呼ぶ事はなかった

君のくれた曲のタイトルさえ知らない
間違えて覚えた鼻歌は
ずっと間違えたまま唇で踊る



自転車の背中と煙草吸う指先と
確かに在った熱に触れたいのに
遠過ぎて手の伸ばし方さえ忘れてしまったよ

「サヨナラ」を沢山伝えて
「好き」を沢山隠した
一度だけ漏らした「会いたい」は
叶わなかったねとすら笑い合えないまま



君のいう“友達の「好き」”が
ずっと刺さって抜けない

2010/01/14 (Thu)
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