暗闇の中で僕は何を叫んだんだろう。それは ただ悲しく鳴く事でしかなく、誰も声は聞いてくれなかった…わかってもらえる事で救われると信じ続け、鳴く事で強くなると信じた…でも、いつからかそれは僕を 着飾るための服としかならなかった脱ぎ方を忘れ、脱がされる事を拒んだ僕には すでに中身は無く、存在すら消えていた。
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