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青空の部屋


[49] 乗り過ごして
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 いつもの電車

 乗り過ごして

 視線をおとす



 ぽつり ぽつり

 水溜まりの波紋

 君を映してる



 あの時と同じ香り

 見上げれば君がいた

 あの時と変わらず

 安心してるのは何故

 僕を視る大きな瞳

 下から見上げる仕種

 あの時と変わらない



 「だいぶ変わったね」

 静かに呟いた声は

 雨音と重なった



 …



 ゛そうだね゛

 変わったのは僕

 もう君を視ていない

 寂しそうに遠くをみる

 君の横顔



 それでも笑おうと

 無邪気に魅せる君

 もう戻れない

 余りに季節は流れたよ

 乗り過ごしたら

 もう乗れないんだね

 今ならすごく解るよ



 ゛バイバイ゛遺して僕と

 反対の電車に乗る君の

 笑顔を最後

 僕の瞳(メ)に遺して。





2007/06/22 (Fri)

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