よく晴れた
空を見上げ

浮かんだ
あの笑顔に

思わず口の端が
動くのを感じた

ありがとう
ありがとう

私は幸せ者です

あなたなら
何を描く？

この真っ白な世界に


自由
愛情
幸福

どんな世界になるかは

全てあなた次第


幸せになるか不幸せになるか

おもしろくなるか退屈になるか

全てあなたにかかっている


さぁ ちゃんと前を見つめて

自信を持って
その手をのばして

大丈夫 大丈夫だよ

今からでも遅くなんかない


勇気をだして
頑張ってみようよ

ねぇ うん？
良い天気 うん


ねぇ うん？
星が綺麗 うん


ねぇ うん？
そればっかし うん


ねぇ うん？
喧嘩うってる？ うん


ねぇ うん？
好き うん


ねぇ うん？
あなたは？ うん

好きだよ


ねぇ うん？
ずっとこうしてたいね うん


…ねぇ うん？
ありがとう うん

こんな気持ちにしてくれて

いつまでもお待ち申し上げております

いくら待てども来ぬ貴方

この涙が
この声が
この身が

貴方を欲し
恋い焦がれ枯れていこうとも

きっと 別の人の元へと往くのでしょうね





他の方へ唄う歌も
奏でる音も
捧げる躰も

凡ては貴方を
想いながらだと謂うのに…






いつまでもお待ち申し上げております

いつまでも いつまでも…

胸が苦しくて
食事も喉を通らなくて

夜も眠れなくて
どうにかなってしまいそうなんです

どんな薬も効きません
どうか助けてください


様々な検査の後で
無情にも医者はこう云った

病院では治せません

何故？ 私はどこがおかしいのですか？

その体は既にある病に侵されています

ある病？

そう 病名はありません

名前が無いというと？

強いて云うのなら『恋愛中毒』でしょうか

治るのですか？

方法は一つしかありません




病名 恋愛中毒
治療に必要なのは

優しさと温もりと
愛情です

治療の費用は要りません
主治医は
貴女の恋人ですから

小さな小さな 白い花

貴方がくれる カスミ草


それは貴方が運ぶ花束に
ひっそりと生きずいている




「私、カスミ草が一番好きよ」


「君によく似合うよ」


そう優しく語るけれど
私より貴方の方が似合うわ


主役を飾りたてるように
支えるようにして咲き

周りの者と調和し
己を主張し過ぎず

何者にも染められない



そう まるで貴方




だから一番好きなの
貴方の様なカスミ草が

私 実は笑顔の達人なんです

プロを通り越して達人なんです

どんな時も笑っているのです

貴方の眼が彼女を見つめていても

私の横で彼女のことを考えていても

いつも いつも
笑っているのです


というのは嘘で
本当は泣いています

貴方が困らないように

貴方が自分を責めないように

泣いているけど
笑っているのです

ね 達人でしょう？



だから せめて
ほんの少しの時で良いから

迷惑になることは言わないから

笑顔の意味に気づいて下さい

本当の気持ちをわかって下さい

ひらひら ひらひら
恋しい想いは募るばかり

はらはら はらはら
歯がゆさは頬を流れ落ち

ふわふわ ふわふわ
君と綺麗な夢をみたよ




ひらひら ひらひら
この想いは朽ち果てていき

はらはら はらはら
凍てつくことを知らない雫は

ふわふわ ふわふわ
僕の心を眠らせない




たった一つの願いも
叶えることはなく


雪は降り続ける



ずっと ずっと
心の中に

追いかけて
求めて
苦しむの

尽くして
悩んで
傷つくの


不幸？
可哀想？


そんなのどうだっていい


この体
朽ち果てても構わない

そう思ったんだから

あの日 僕たちは

ちゃんとした大人になれた

そう思っていたんだ


理想を追い求めて絶望

夢を抱き続けて堕落


焦れば焦るほど見えてくるのは

ただ醜くもがく自分


かつての覚悟は
自信は

どこへ行ってしまったのだろう


先のみえない恐怖

取り残される孤独


苦汁を舐めた少年は
未来という名の暗闇に沈む




あの日 僕たちは

ちゃんとした大人になれる

そう思っていたんだ