詩人:葵 | [投票][編集] |
冷たい手が
触れる
髪に
頬に
瞼に
唇に
見えるのは
恐ろしいほど美しい
狂気
その甘美な様に
ただ魅せられ
堕ちていく
癖になりそうな
苦くも甘い味に
酔いしれる
さぁ 此処へ来て
私を狂わせるのは
貴方だけ
詩人:葵 | [投票][編集] |
キタナイモノ
あたしの言葉
あたしの思考
あたしの行為
あたしの身体
こんなに 汚くても
愛せると言うの?
やだ
うんとか言わないでよ
泣きたくなっちゃうじゃない
ねぇ
微笑(わら)わないでよ
動けなくなっちゃうじゃない
いいの?
こんな あたしで
いいに決まってるじゃないか
君は綺麗だよ
そんなこと言われたら
あたしは あたしは…
詩人:葵 | [投票][編集] |
今日もあたしは机に向かい
二人の軌跡を記します
初めて手をつないだ
初めてキスをした
初めて夜を共にした
些細なことで怒った
ケンカして泣いた
すれ違いに困った
嬉しくて笑った
たくさんの思い出と感情が入り混じり
1ページ1ページを埋めていきます
それは
抑えきれない私の想い
今日もあたしは机に向かい
二人の軌跡を記します
これからも
ずっと…
詩人:葵 | [投票][編集] |
「君に逢いたい」
突然の言葉に
驚き、戸惑いました
「やっぱり無理なの?」
そうではありません
ただ、あなたの顔を見たら
この決心が揺らいでしまいそうなのです
ごめんなさい
弱い私で
傷つくと判っていたのに
逢いに行ってしまいました
あなたの居ない日常に
耐えられなかったのです
ごめんなさい
信じてあげられなくて
頼りないその絆
いつ心が冷めてしまうのだろうと
不安定に繋がっていることが辛かったのです
「必ず迎えに行くから」
とても嬉しかった
でも
受け止められなかった
ねぇ 神様
もし存在(い)るとしたら
なぜ 二人を引き離したのですか?
なぜ 一緒にいることを許してくれないのですか?
帰りの飛行機の中で
人知れず 涙を流していました
詩人:葵 | [投票][編集] |
街ですれ違った人を
思わず目で追った
男の人が香水なんて と
笑っていたけれど
皮肉なものね
今では忘れられないものに
なっている
この香りは
いわば私の誘眠薬