詩人:あとりえ | [投票][編集] |
例えば
この部屋で
辛さ悲しみ苦しみを
伝えて来たなかに
辛さ悲しみ苦しみが
闇ならば
その闇の中から
灯のよな
言の葉のカケラを
それは時に葉を潤す雫のように
時に小さな宝石となる
石のよに
つぶやき
こぼしていたりする
そのつぶやきこぼした
言の葉のカケラは
まるで
手の平すくった水のよに
指と指の間の
水掻きの隙間
時を滑り落ちてばかり
めに見えぬ
文学的な水掻きがあるなら
こぼれ落ちる前
受け止めて
木皿のような器へ
記し移す
それが
悲しみ辛さ苦しみから
解放するキーワードで在り
また悲しみ苦しみから
旅経つ
きっかけを報せる
闇のなか
希望の灯となる
時
が
在
り
悲しみ苦しみ吐いた後
何か
鈍く光っているもの
兼て
つぶやき こぼしてあれば
水掻きよ
とどめ木皿へ移し
記せよ
キーワード
その言の葉のカケラを