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あとりえの部屋


[136] 鐘の鳴る頃
詩人:あとりえ [投票][得票][編集]

 


ここではない街の

なりすましさん

君は

何を伝えたかったのかな


今は

そう思う


何を伝えたくて立派な壁紙まで

貼って

他の誰かになろうとする


そうしていれば

寂しくなかったのかな

君は


8年前から


君は寂しかったのかな


でも もう寂しくないよね

鐘の音鳴り響く頃には

年月

季節かなり凪がれたね

僕は

無意識の中で

必死に祈っている


あのこが

悲しみ苦しみから自立できることを


だから僕も

悲しみ苦しみから自立しなくては


なりすましさん


君は ずっと僕を知っていたんだよね

僕も

君の悲しみ苦しみ知りたかった

君の心 緩和する何かを

見つけて

でも君は

鐘の鳴る頃は

きっと寂しくないと思うんだ


なりすましの数は

きっと君の寂しさ

だったんだと思う


亡くなったあの娘が

そう言ってた


2010/12/04 (Sat)

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