詩人:あとりえ | [投票][編集] |
茶を語る僕
和みもその湯気の仕草さえ語らず
茶を出すよに
幸福だった頃
飲んだ茶
記憶に定着させたく
茶なんて表現力
つまらないと
幾度か言われた
そのつまらない普通の空気が好きだった
そのつまらない普通の空気はもうなかなか
私には手に入らない
掴めない世界だった
下手すれば点滴
普通の茶さえ飲んではならない
飲んだとしても
普通のありふるた環境でなく
そのイメージから脱したく
普通のつまらない茶を好んだ
薫りだす
酸味の珈琲
紅茶
カフェで通過する普通の空気
点滴の前では
珈琲さえ敵扱い
夏蜜柑さえ美味とさせる
熱い煎じ茶があるんだよ
汗吹き出しながら
飲むんだ
熱い時期
冬にふと想い出す
腕の点滴
普通のありふれたものさえ
遠くなるときが在る
その普通のありふれたものがTEA
ささやかな幸福を知ってる薫り