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良い席の部屋


[107] 一瞬で死ぬ
詩人:良い席 [投票][編集]

何か底知れぬものが・・・。
何か得たいの知れないものが・・・。
何が宇宙を齎すのだろう、何かが宇宙を齎している。
とてもつもなく莫大な、人の脳では計り知れない莫大さの宇宙空間に、無数の星々が煌いている。
信じられないくらいの数の銀河が、星が、漠然と存在している。これは恐ろしい事だ。実に理解し難いありさまだ・・・。
何故なら私は無数という有限にあらざるような銀河の1つという、極々極めてちっぽけな銀河の中の、地球という惑星に生まれ、そこでそこの枠にとらわれたまま死なねばならんからだ・・・。

時間と言う概念さえ宇宙においては無駄の様だ・・・。俺が数十年、色々なことをやって、いわゆる立派に生きようと、いわゆる下賎に生きようと、往生してみて鑑みてみても宇宙は何ら変わらない。
地球がぐるぐる回り、月もぐるぐる回り、俺も目まぐるしくぐるぐる回っている。
いつか地球は爆発するなんて当然なら、いつか人類は滅亡するなんて当然なら、それまで足掻くのが人間の勤めなのだろうか・・・。地球というちっぽけな概念の下、理屈が何だとほざいて、現実っていうのは何だろうか・・・。
世間の体裁でしょうか。虚無を忘れるために必死にならねばいけませんか・・・。

2009/06/24 (Wed)

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