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良い席の部屋


[124] 虚心坦懐的の素敵さ
詩人:良い席 [投票][得票][編集]

ビュウビュウビュウビュウビュウゴウゴウゴウゴウゴウ。

未来からとてつもない大風がやってくる。
その辺の人の背広なんかもう扇風機につけた紙切れみたいにびろびろなって体から離れていきそうだ。

ザアザアザアザアザアドオドオドオドオドオ。
大きな雨粒に傘はバチバチ言い、弱いものは引っ繰り返って凧みたいに飛んでいった。

ぼくは堅いベトンの家で耳からオムレツを食べている。窓はバンバン叩かれてるみたいになって、真っ暗な外に豪雨とワアワアと言う音だけが見える。
ジリジリ言うテレビを点けるとのんきに平和そうに葱を持った紳士達が踊ってにたにた笑っている。
ぼくの家も、テレビの中も、大丈夫そうで、何よりだなと思う。

2009/08/04 (Tue)

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