当たり前の実情を当たり前だと受け止めた悲しき一人の男はそこに居た僕は知っている見たことがあるんだなぜなら彼はヒーローだからさ或る日皆にこういったよ僕はとてつもない糞野郎だとね僕は驚いたね何で彼はそんな事を言い出したんだろうとしかし彼はこの薄汚れた世の中を清々しく思っていたのだろう僕は彼から眩い光が見て取れたのさ嗚呼若いころの僕よ何故光栄をたどらんや
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