詩人:竜宮這 | [投票][編集] |
自信も才能も何にも無い
毎日が虚しくて苦しくて辛かった
悔しくて惨めで死にたくなった
けれども何も残らない戦場に出かけて行きました
不確かな道を確かに歩いて
誰にも聞こえない声で必死に助けを求めていました
地球の重さほどに世界を恨んでいました
けれども何も残らない戦場に出かけて行きました
不確かな道を彼は歩いてゆきました
疲れて紐を手にしてあの世へ行きました
絶望がまた絶望しました
厭世がまた厭世になりました
全てを嫌悪しながら虚しさにまみれて練炭に火をつけました
この世界に負けました
そんな世界でも何も残らない戦いに出かけてゆく人もいます
道標に不条理と書かれた道を確かに歩いてゆくのです
僕は背中しか見てません
嵐の中も前へ歩んでいきました。
何も残らない戦いへ出かける人の覚悟がその背中に映えました