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☆の部屋


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詩人: [投票][編集]

家の片隅に、大きなグランドピアノ。

小さい頃からそこにいた大きなピアノ。

ずっとそのピアノを弾くのが好きだった。

ピアノが奏でる旋律。

家の片隅に、あるのがあたりまえになっていた。

ある日、ピアノの音が鳴らなくなった。

とても好きだったあの音色は、

聞けなくなった。

でもある時、音が鳴った。

僕はうれしくてうれしくて、大事に大事に

音を奏でた。

いつまでもそこにあると思った。

でも、僕が学校から帰ったら

いつも家の片隅にある、大きなグランドピアノが

無くなっていた。

僕は泣きそうになったのを堪えた。

しかたがない。口々に大人は言う。

無くなったのはしかたがなかったんだよ、と。

大好きだったあの音色、

今ではもう聞けなくなってしまった。


家の片隅に、大きなグランドピアノ。

小さい頃からそこにいた大きなピアノ。

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2004/07/10 (Sat)

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