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あしゅの部屋


[109] 溶ける前に
詩人:あしゅ [投票][編集]

笑った君の目元に
はらりと雪片が落ちて
少し高い体温で温められて
さらりと溶けて涙になった

泣きながら綺麗に笑うから
この一瞬を切り取って
ベッドの下の宝箱に
大事に大事に仕舞ってしまいたかった

儚く過ぎた過去に
今の自分を重ねて見ても
あの日の君にはなれなくて
あの日の雪にもなれなくて

切り取った一瞬を抱きしめた
ベッドの下の宝箱
薄汚れて暗い中
あの一瞬を抱きしめた

2016/12/20 (Tue)

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