詩人:soRa | [投票][編集] |
随分と長い時間をかけてやっとひとつ階段を上がった
何も変わらないことははじめから分かっていたんだ
空に近づくため
ここから飛び出すため
目的なんて忘れてしまった
歩いてきた道を振り返っても見た
あなたは元気ですか
出口は見つかりましたか
光はどこから・・・
まだまだ階段は続いてるのに
僕は休んでいるうちに
歩き方すら忘れてしまった
この汚れた手に誰一人触れようとしない
いくつかの傷口を押さえて真っ黒な血に染まってるから・・・
空は青いはずだった
きっと
きっと空は
目指す空は青い・・
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激しい頭痛と吐き気に叩き起こされた
窓にはもう夜の灯りが映っていた
毎日が新しく変わっていくこの街には
目に止まるものなんてありはしない
道端に生えてる雑草のように
何度も踏み付けられて
そんな街に君は傷つけられ
そしてまたこの僕も例外ではなくボロボロにされてしまった
綺麗な言葉が並んでいるけど
心はどこにあるのだろう
感じるものなど何もありはしない
僕にだって出来るさ
綺麗な言葉の一つや二つ
上手に並べてみせるさ
そんなもんだよ
人間なんてね
適当でも構わないからさ
誰でもいい
助けてくれないか
頭が割れそうに痛むんだ
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大切なものを手にするために
犠牲にしたもの
大切なものを手にするために
背負ってしまったもの
やっとの思いで手にしたものすら
また犠牲にしてしまうんだろう
欲深い心が求めるものは
終わりを迎えることなんてない
過ちを繰り返していること
そんなことすら忘れてしまって
何もかも背負い続けることなんて
出来ないことも知っていて
繰り返される同じ毎日に嫌気を感じ
同じことを繰り返している事に気付くこともしないで
きっと
きっと人はただ時間を重ね
そんな自分から目を叛けているんだろう
陽だまりを見付けて
そこで眠る子猫は
そこが暖かいからなんだろうね
そんな単純な生き方が僕にも出来れば
きっとうまくいくんだろうな
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とても静かな夜に
僕は君の優しく丸なった体にそっとふれて
少しだけ大きくなったそれに語りかけてみた
時折その存在を僕に知らせながら
ただ小さな鼓動を打ち続け
優しさの中で眠っていた
覚えているはずの無い記憶が僕の頭の中に蘇り僕は君の子供になった
このままずっと僕の愛が消えなければいいのに
愛し続ける事が出来たらいいのに
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あなたがどうして青色が好きなのか
ほんとは知っていたんだよ
空の色とか海の色とか
そんなんじゃないんだよね
あなたの胸に突き刺さった寂しくて可哀想な思い出
逢えない人を思うときのような
そんな寂しさ
開くことのないアルバムの中身は
きっとそんな青色がいっぱい詰まっているんだよね
そんなこと知っていたんだよ
だけど身勝手な僕は
あなたの心も知らない振りして
青色のシャツとジーンズで
あなたを迎えに行くよ
だってね
僕だって青色が大好きなんだ
だから僕の青色も好きになってよね
あなたの恋人は僕なんでしょ
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たとえば眠ることをしなかった朝に
重たい瞼を持ち上げて朝の陽射しの下に出てみると
決まって何もかもがどうでもよくなる
急ぎ足で過ぎて行く人並みに取り残されて
群衆の中の孤独にすら気付かない
すべてを受け入れてみて
そしてすべてを吐き出して
するべきものも見失っていても
そんな事どうでもいいんだ
また夜がくるまで
僕を取り戻すには
この街の時間の流れは速すぎてまったく足りない
僕は僕にまんまと騙されて
いつもこうしてつまらない言葉でごまかしてしまう
たとえば眠ることをしなかった朝に
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動き始めた
僕の心は君へ向かう
寂しさも
切なさも
当たり前のように
僕の夜を襲って
眠りを遠ざけてしまう
君が残した香りが
微かに僕の肩で揺れたりするから
僕はいつだって君を想い浮かべて
優しい風を探してしまう
君が好き
君が好きです
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君の涙はきらきらしていて赤くて悲しかった
それでもきっと明日を待ち望んで
何も変わらないまま静かに瞬間を向かえた
小さな電熱器は窓を曇らせるほどの力もなくて
ただ赤く綺麗だった
空気が微かに振動していて
僕の心をゆっくり揺らして
君の涙もゆっくり揺らした
こんなふうな時間はいつまでつづくのかな
こんなふうに君を思うのが続くといいのにな
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小さい頃の思い出はたくさんある
でもどんな想いで過ごしていたのかとか
思い出せない事の方が多い
簡単に乗り越えられるような事でも
いちいち悩み苦しんでいるのは
大人になった体に無理やり合わせてしまった
中身のない心の所為なのだろうか
あの頃の気持ちがあればきっとうまくいくのに・・・
淡々と過ぎていく時間の中で
失ってしまったのはいったい何だろう
目も覚める様な光の中で僕は
昨日と同じ時間を辿るだけで満足したりしていて
それでもそんな時間にあきあきしていて
本当にそれは悲しい事なんだと思いながら
煙草に火をつけて昨日と同じように笑っているんだ
光の中の街を歩いて
僕は色々な理由を探しながら
この光に導かれるまま
出口から遠ざかっていくんだ
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僕は君の瞳を真直ぐに見つめられない
どんな綺麗な嘘より
あなたの瞳は強く語っているから
もう嘘を吐くのはやめよう
あなたの前では何の意味も持たないから
それは静かな予感の中で
いつのまにか知らされて
昨日も今日もずっと同じだったんだ
望んでいたものを互いに壊しあって
それに気付かない振りをしていただけ
闇の中の言葉は
朝を待っている時と似ていて
寂しく心に圧し掛かる
いつもそうなんだ
素直になれればきっとうまくいくはずなのに
君がその瞳を閉じたとき
もっと上手に嘘が吐けるのに